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2018年01月24日(水) 16時47分

小児心臓移植 九州でも実施を

 九州大病院(福岡市東区)が11歳未満の子どもの心臓移植手術に向けた準備を進めている。国内5施設目となる移植施設の認定を学会に申請中で、心臓の動きを助ける「小児用補助人工心臓」を導入するなど、患者が数年にわたって移植を待つことができる態勢も整備した。子どもが心臓移植を受けられる病院は大阪より西にはないため、九州の重症心不全患者は転院するしかなく、移植を諦めるケースもあった。学会の審査に合格すれば4月にも認定される見通しで、九州の患者や家族にとっては朗報となる。歯科用ルーペ

 11歳未満の心臓移植ができる施設は、国立循環器病研究センター(大阪府)▽大阪大病院▽東京大病院▽東京女子医大病院-の4施設だけ。(1)成人を含む移植手術の経験(2)小児心臓外科医や小児循環器医らの配置(3)直近3年間で、人工心肺装置を使って心臓を切開する「開心手術」が年平均100件以上(4)子どもや家族の心のケアを担う専門チームの設置-などの条件を満たし、心臓移植・心肺同時移植関連学会協議会が認定した施設だけが手術を行える。スリーウェイシリンジ

 九大病院は九州唯一の11歳以上の心臓移植実施施設で、これまでに22件を手掛けた。開心手術は年平均335件で、専門医配置などの条件も満たしている。さらに昨年11月、約8千万円かけて小児用で唯一のドイツ製補助人工心臓「EXCOR(エクスコア)」の駆動装置2台(1台はバックアップ用)を購入した。導入は九州初で、全国では8施設目となる。昨夏に申請した移植施設認定は既に書類審査を通過、実地審査を残すのみだ。

 日本臓器移植ネットワークによると、拡張型心筋症などの重い心臓病で移植の待機登録をしている20歳未満の患者は昨年11月末現在、全国に59人。関東や大阪で補助人工心臓を着けたり強心剤を投与したりしながら過ごしている。ただ、臓器提供は少なく、移植を受けられるのは年に数人。このため、数億円の医療費を募金で賄うなどして、米国で移植を受ける人もいる。

 日本小児循環器学会移植委員会の調査では、2012~15年に移植でしか助からない重症心不全の子ども(18歳未満)は九州に11人いたが、移植待機を登録したのは6人。5人はなかなか移植できない現状や転院に伴う経済的負担、保護者付き添いによるきょうだい児の負担などを考慮して断念したとみられる。

https://plaza.rakuten.co.jp/dentaljp/diary/201801230001/
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